100年の時を超える、卓越した活版印刷技術

弊所で保有している明治時代の活版印刷作品集「花のしおり」から、
その技術力に眼を見張るような作品をご紹介します。

先日の投稿でもお伝えしましたが、
日本の活版印刷は、江戸時代に本木昌造氏がアメリカ人のウィリアム・ギャンブル氏から技術を取得し、私財をなげうち日本語の活字を作成しようと試みたところから始まります。

明治3年3月 五代友厚に懇願され、本木昌造は現在の大阪市に活版所を創設しました。
今回ご紹介する作品は、この大阪活版製造所で刷られたものです。

歴代天皇の御名を記した(明治時代の作品なのでよくみると皇太孫御名「裕仁」と書かれています)の周りには、
菊と菊の葉をあしらった装飾枠があり、菊の色も赤白黄と塗り分けられています。

伊勢志摩の観光名所でもある夫婦岩をバックに描き、
空と波のグラデーションや砂の細かい表現など、
100年以上建ってもその技術には圧倒されます。

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