what’s letterpress?活版印刷とは

活版印刷とは?

廣運舘活版所が手掛ける、活版印刷。正式には活字版印刷と言います。
狭義では、名前の通り、鉛合金で鋳造された「活字」を組み合わせた活字版で印刷する方法を意味しますが、今では活字版に加え、金属版、樹脂版を使用した凸版印刷の総称を「活版印刷」と呼んでいます。

印刷の4大版式

用紙などに印刷をするための「版」には、インクの乗せ方で主に4種類の方法が用いられています。凸版はその1種で、インクを乗せる部分が凸上になっているもの。印鑑をイメージしていただければいいですね。もっともなじみの深い方法です。
逆に凹版という方式もあります。こちらは凹んだ部分にインクを入れて印刷します。お札はこの方法で刷られています。

また、平らな版にインキが付着する部分と反発する部分を作ることで印刷する方法もあります。「平版」と言います。新聞や雑誌など、現在もっともよく利用されている方法です。

他に、版にインキが染み出す穴をあけておく「孔版方式」というのもあります。シルクスクリーンと呼ばれるものがそうですね。Tシャツなどさまざまな対象に印刷できる方法です。

凸版印刷の進化

鉛合金で鋳造された「活字」を「拾って」版を組み立てる、活字組版の風景を日本で見かける機会は稀になりました。何よりも手間がかかりますし、活字組版職人さんも高齢化が進み、全国で数えるほどしかいらっしゃいません。代わって近年は、コンピュータで編集されたデータから、金属や樹脂の凸版を作成して印刷する手法が主流になっています。活字に制限されませんから、自由な書体やロゴ、イラストなどを使用することが可能です。表現の幅が広くなり、新たな印刷表現の方法として利用されています。

印刷機

●凸版の印刷機
廣運舘活版所では、以下の印刷機を準備して、お客様のご要望にお応えしています。

(1)全自動プラテン凸版印刷機
機種名「コメットADX」。日本活字工業株式会社1976年製。活字母体の鋳造販売を行っていた日本活字工業株式会社自らが製造した機種。名刺、ハガキ、挨拶状等の小物印刷に特化した凸版印刷機。見当合わせに便利な押針機能があるため、多色印刷に効果を発揮します。

(2)プラテン式自動フート凸版印刷機
機種名「スーパーエース」。株式会社 岩橋栄進堂1989年製。活版印刷からオフセット印刷へと印刷技術が変わる時代に、ほぼ最後に製造された印刷機。給紙は手動であるが、インキング・プレス工程は自動。前あてが左右個別に移動できる為、斜め方向の調整も可能である。横針の調整も容易で樹脂版・金属版を使用した小ロットの印刷に適しています。

(3)手動プラテン凸版印刷機
NA-2型手フート印刷機。永井機械製作所1950〜60年製。メーカーの資料によれば15,000台製造されたとのことです。フートというのはfoot、つまり本来は足踏み式なのですが、これがフート印刷機と一般名称化していたので、手動になったときも「手フート」と呼んだようです。

(4)手動小型プラテン凸版印刷機
機種名「Salma-LP」。株式会社朗文堂2017年製。小型ながら印圧の効いた印刷が得意。活字も利用できるのですが、印圧が強すぎて活字をつぶしてしまうことがあるほど。なによりも重量30Kgの卓上タイプというハンディさが魅力で、ワークショップや実演会等で活躍しています。

(5)手動小型プラテン凸版印刷機
機種名「Salma-21A」。株式会社朗文堂2018年製。女性が操作する事をコンセプトに開発された印刷機。金属活字、凸版等様々な版に対応可能で、そのコンパクトなボディからは想像もできない、とても大きな可能性を秘めた活版印刷機です。重量が20Kg程の卓上タイプというハンディさが魅力で、ワークショップや実演会等で活躍しています。

Teruichi Machiba活版組版職人「待場輝一」

活字組版職人「待場輝一」氏
昭和12年生まれ
中学校を卒業後、定時制高校に通いながら自宅近くの印刷所に勤めた。
48歳の時、待場印刷として独立創業。
兵庫県初の一級技能検定(凸版印刷作業)に合格。
印刷一筋65年、現在現役で営業されている。